成人式に思うこと さくらい英夫編

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私の父は、私が高校1年の夏、15歳の時に43歳で亡くなった。あと1日で16歳の誕生日でした。葬儀の日が誕生日。こんな偶然があるものでしょうか。1/365の確率です。親父はどうせ 死ぬならその日をきめていたのでしょ うか。約5年間の闘病で最期は骨と皮になっていました。親は無くとも子は育つ。私は15歳から世帯主です。酒は 13から親父と飲んでいました。 ませて、ひねくれて、貧乏な私には成人式は何の感動も喜びもありませんでした。
 ただ2つ忘れられないのは、私の父と歳の変わらぬ私の従兄が成人式に臨むスーツを買ってくれたこと。このごろまで、体形の変わらなかった私は、そのスーツを30年近く着ていました。
 学問を続けるか、社会にでるか中途半端な貧乏暮らし、金の無い青春時代に初めて買ってもらったスーツの恩が忘れられず、そのご恩をいつか返そうと思っていたら、その従兄も52の若さで突然親父のところに逝ってしまった。 
 成人式の夜、おじに呼ばれて初めてウイスキーを飲まされた。気がついたらボトル2本が空いていた。13からの酒飲みトレーニングで一人前の酒飲みになっていた。そのおじも50で親父のところに逝ってしまった。その私が50になった。
 私の歌に命の歌が多いのはそのためです。
 今日は新曲ができました。
    
          シンガーソングライター
             さくらい英夫

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このブログ記事について

このページは、木村知弘が2006年1月 9日 15:36に書いたブログ記事です。

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